地下鉄の駅から会社までは、徒歩で10分ほど。出口を出たら、そのまま道なりにまっすぐ歩いていけばいい。片側二車線の広い道だから、歩道もちゃんとあるし、JRの駅からの道に比べれば人通りも少なく、歩くのが苦になる道ではないのだけど、たいていボクは少しだけ遠回りをして、大きな通りから一筋入った遊歩道を歩くことにしてる。
遊歩道は3メートルぐらいの幅で、500メートルほどところどころ蛇行しながら続いている。まっすぐじゃないのは、人が歩くための道じゃなかったからだ。小川が流れていたところを埋め立てて、歩道になったのだという。
埋め立てられた川がどうなったのかはボクは知らないけれど、今でも歩道の下に水の流れがあるほうがいいかなとも思う。それが生活排水をどこかに運ぶ土管のつながりのようなものであったとしても、なんとなく水の流れの上を歩いていると思えるのは悪くないような気がするからだ。
悪くない、悪くないと思いながら、今日もボクは遊歩道を歩く。5分ほどの寄り道が何をボクにもたらしてくれるのかはわからないけれど。
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by takeuma1192
| 2010-09-13 20:29